FXを始めたばかりの頃、チャートを見ているとつい「何かポジションを持たなきゃ」と感じてしまいます。この心理状態を、トレーダーの間では「ポジポジ病」と呼びます。
一見すると「積極的で良いこと」のように思えますが、実際には多くのトレーダーがこの病に苦しみ、資金を減らしています。
なぜ冷静さを失い、根拠のないトレードをしてしまうのでしょうか?
この記事では、ポジポジ病が起こる心理的メカニズムと、感情に支配されないトレード術を徹底的に解説します。
「ポジポジ病」とは何か?その正体を理解しよう
ポジポジ病とは、「明確な根拠がないのに、常にポジションを持っていたい」という心理状態のことです。
この症状にかかると、トレーダーは次のような行動をとりがちになります。
ポジポジ病の厄介な点は、自分では理屈でわかっているのにやめられないことです。
つまり、原因は「技術不足」ではなく「心理的な依存」にあるのです。
ポジポジ病が起こる心理的メカニズム
① ドーパミンの誘惑:トレード中毒の始まり
FXで利益を得た瞬間、脳内では「ドーパミン」が分泌されます。
これは「快感ホルモン」とも呼ばれ、ギャンブルやSNSの“いいね”でも分泌される物質です。
ドーパミンは「またあの快感を味わいたい」と脳に刷り込みを起こし、
トレーダーは次第に「ポジションを持つこと」自体に快感を求めるようになります。
これが、ポジポジ病の第一歩です。
② 不安の回避:ポジションを持っていないと落ち着かない
もう一つの要因は「不安の回避」です。
トレードをしていない時間は、“自分だけがチャンスを逃しているのでは”という焦りを感じやすい。
この「置いていかれる不安」こそが、無意識にエントリーを促す原因となります。
つまり、ポジポジ病とは「利益を求める快感」と「損を恐れる不安」が合体した、心理的な依存状態なのです。
③ 損失回避バイアス:負けを取り返したい欲求
人間は「1000円得する喜び」よりも「1000円失う痛み」を2倍以上強く感じるといわれています。
これを「損失回避バイアス」と呼びます。
負けが続くと、「もう一度エントリーすれば取り返せるかも」という焦りが生まれ、トレーダーは冷静さを失ってポジポジ病に拍車をかけてしまいます。
ポジポジ病に陥る典型的なトレードパターン
パターン①:根拠のないスキャルピング
「数pips抜ければいいや」と軽い気持ちでトレードを繰り返すうちに、
気づけば1日に数十回エントリー。手数料とスプレッドで資金が削られていきます。
パターン②:チャート中毒
チャートを常に見ていないと落ち着かないタイプ。
「動いたらすぐ入らなきゃ」という焦燥感に駆られ、
レンジ相場でも無理やりトレードしてしまいます。
パターン③:勝ち逃げできないタイプ
一度勝つと「もう少し稼げそう」と欲が出て、またポジションを持つ。
その結果、次のトレードで負けて利益を吐き出してしまう──
まさに「勝っても負けてもポジションを取りたくなる」典型的な中毒症状です。
感情に支配されないためのトレード術
① 明確なトレードルールを紙に書く
「どんな時に入って、どんな時に入らないか」を明文化しましょう。
頭の中だけのルールは、感情が高ぶると簡単に崩壊します。
書いたルールをPCのモニター横に貼るだけでも効果があります。
② 「トレードしない勇気」を持つ
トレードをしない=機会損失と考える人が多いですが、
実際には「無理に入らないこと」が最大のリスク管理です。
ノートレードもトレードの一部”という意識を持つことが、長期的な成功につながります。
③ トレード後の振り返りを習慣化
トレードノートに「なぜ入ったのか」「どう感じたのか」を書き残すことで、
感情のパターンを客観視できます。
特に「焦って入った」「怖くて利確した」などの感情を言語化することが大切です。
④ トレード環境を整える
ポジポジ病は「刺激の多い環境」で悪化します。
情報過多は焦りを生みます。
「自分に必要な情報だけを残す」環境づくりが、冷静な判断を助けます。
FXで守るべき4つのルールを知りたい方は以下の記事をご覧ください
FX初心者がよくやりがちな失敗行動と取引をする際に守るべき4つのルールとは? – ちょいトレFX
メンタルを安定させるための日常習慣
① 睡眠と食事を軽視しない
トレードの判断力は、睡眠不足で一気に低下します。
また、血糖値が不安定だと感情のコントロールも難しくなります。
メンタル管理=生活管理と考えましょう。
② 運動・瞑想で「脳のノイズ」を減らす
軽い運動や瞑想は、ストレスホルモン(コルチゾール)を減らし、冷静さを保つのに役立ちます。
特に瞑想は、ポジションを持ちたくなる衝動を抑える“マインドリセット”に効果的です。
③ トレードを「仕事」として扱う
趣味やギャンブル感覚ではなく、ビジネスのように冷静に向き合うこと。
「1回のトレードで稼ぐ」よりも「100回の平均で勝つ」視点に切り替えると、感情の起伏が小さくなります。
まとめ
ポジポジ病は、誰もが一度は通る「メンタルの壁」です。
しかし、原因を理解し、対策を講じることで確実に克服できます。
- 脳内のドーパミンと不安が原因
- ルールを明文化し、感情に任せない
- トレードしない勇気を持つ
- 生活習慣と環境を整える
この4つを意識するだけで、トレードの質は劇的に変わります。
トレードとは、相場と戦うものではなく、自分の感情と向き合う行為です。
感情に流されずにFXをしてみましょう。


